王様の耳はパンのミミ

伊藤なむあひの小説とか創作に関するあれです

紙に書いてから

じゃないと小説を書き始められないところがあって未だに最初の構想練りから(必要な場合は)プロット作り、その他メモや図やイラスト、そして冒頭からしばらくはノートにボールペンで書いている。

 

パソコンでの執筆環境はノートパソコン(Surface Pro2)とWordで、9割以上は仕事の日の休憩時間に書いている。普段は家で書かない。家庭(?)に執筆は持ち込まない派だ。

 

悪筆なうえすぐ手が疲れるので紙に書くよりもパソコンに打ち込む方が早い。当たり前だけど。でもパソコンの真っ白な画面にいきなり文字を打ち込むができないのだ。だから例えばこんな感じ(下図)で余計なこと含めて図も描きアイデアをくっつけていく。

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ある程度何を書くかが決まるとプロットっぽいものを書き出す。ここ数作は12分割してこんな感じ(下図)である程度の流れを書いていく。意図的に決めず開けたまま書き始めることもある。

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冒頭から紙に書いているとそのうち手書きがもどかしくなってくる。紙に書くスピードよりも頭の中で進む文字の方が早くなる。そうしたらようやくパソコンに打ち込み始める。なんとなくだけどしばらくはこういう書き方になりそうな気がしている。

 

なんでこんなこと書いたのかは忘れたけど自分メモ用に。

 

もどかしくなるというその瞬間も好きだけど、新しい小説に着手するために新しいノートを買う瞬間が一番好きだ。

 

そんな話。今日はリンクなし。

 

ボツにした

のはオルタニアvol.5に載せようとしていた原稿で、あわよくばというか、シリーズ化を計画している伊達町サーガのひとつにしようとしていた。それがまずかった。

 

僕がよくやるミスに、詰め込み過ぎというのがあって、特に今回はオルタニアのテーマと伊達町サーガに通底するテーマがぶつかって物語が膠着状態になってしまった。んだと思う。手放したからそう理解できた。

 

基本的には好きなもの、書きたいことを詰め込んでいるのである程度のプロットまでは「こりゃ面白い!」という気持ちで書けていたんだけど、中盤6000字くらいまで書いたところで書けなくなった。こんがらがっていた。

 

無理やりくっつけていたのは分かっていたが書けると思っていた。8月15日が自分の中での締め切りだったが間に合うはずだった。でも切り離したらスッキリした。

 

あらたに書き始めた小説は仮だけど『物語機能不全大全』とした。あの町もあの姉弟も出てこない。出てくるのは主人公だった男とヒロインになるはずだった女。まだどうなるかは分からないけど、たぶん良いものが書ける。

 

ここ一年くらいでずいぶんと書いたので未発表の作品がいくつかある。この前短編集を出したばかりだけどまた出せそうな感じになってきた。だから、というわけではないけど、次は秋締切の文学賞に向けて書くと思う。あとボツにしたやつも別の形でリライトする予定。

 

関係ないけど幸せを感じるなんたらっていう物質は腸から結構出ているらしくてここ数日胃腸が弱っていた間は確かにあんまり幸せを感じなかったかも。

 

みんなも腸は大事にしようね。

 

 

世界その他

世界その他

 

 

 

性描写を

書くことはこれまでほぼまったくといっていいほどなくて、それが変わったのが折羽ル子さんが編集長を務める雑誌(牛とモーテルがテーマらしい)に書き下ろした短編を書いてからだ。

 

ル子さん曰く、牛とモーテルがテーマの”エロ本”にするとのことだったので、これまで意識的に避けていた性描写にチャレンジしてみた。初めてだからといって半端に書いてはかえってダメになると思い物語に必要な範囲で目一杯書いてみたつもりだ。

 

それがどうなったのかは秋頃刊行予定だという同誌を読んで判断してくれると嬉しい。書いていいのかな、この本は他にも『山彦』で大ヒット中の新潟文楽工房ヤマダさんや、『キミコロ』で名を馳せた藤崎ほつまさんも参加予定らしい。他にもセルパブをやっている人間なら聞いたことがあるようなメンバーがたくさんいる、らしい。

 

そんで僕が寄せた短編『ぼくらの楽園(仮)』なのだけれど、高校入学前の春休みにウタウダやってる男子中学生三人組が、ある日その中の一人の姉と学校で有名な不良的なやつが一緒のバイクに乗っているのを見つける。跡をつけてみたら…みたいな内容で、『オルタニアvol.1 現実以外』に寄稿した『アルミ缶のうえに』とも少しリンクしてる。

 

なんかそのへんのことをもっと書きたいんだけどそれは潤一郎さんの方の隙間社オフィシャルブログでまた取り上げると思うので今日はやめとく。オルタニアvol.5用に書いている短編はいま3600字まですすんだ。こっちは初のミステリ風。って書いてて気付いたけどチャレンジしてるな自分。えらい。

 

 

SF雑誌オルタニア vol.1 [現実以外]edited by Sukima-sha

SF雑誌オルタニア vol.1 [現実以外]edited by Sukima-sha

  • 作者: 大滝瓶太,米田淳一,ろす,淡波亮作,波野發作,伊藤なむあひ
  • 出版社/メーカー: 電子出版アシストセンター
  • 発売日: 2016/10/27
  • メディア: Kindle
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キャラっていうのは

あまり信じていなくて、これまで自分が書いてきたもののなかに、いわゆる『キャラクター』と呼ばれるものはたぶん存在していない。キャラ造形なんてしたことがないし、服装はおろか顔形すら細かく考えたことがない。

 

なのだけど、いま書いている小説はもしかしたらキャラクターとやらが生まれるかもしれないと思っている。設定、というのも作らなくてはいけない気がしている。3人だけ生まれるかも。

 

やかましい音楽を聴きながら書いている。ざらついた質感だけを耳に残して通り過ぎていくような音だけ。それが合っている気がしている。

 

こういうことが初めてなので戸惑っている。町ができてきて、そこで何かが起こっている。それを記録する。ダブリナーズとはだいぶ違うけど。存在するものを書くのでなく、存在しないものを存在させるのでなく、存在したかもしれないものの残滓を書き残している。

 

疾走感と不穏さと狂気とあと美しさ。そういう曲を聴いてそういう小説を書きあげようとしている。理想の形になるかは分からない。

 

 

 

究極的に言えば

小説を書くっていうのはひとりで完結することができる。自分で書いて、自分で読んで、自分で楽しむ。昔バンドをやっていたとき、複数の人間が作曲に関わり、複数の人間が自分のパートを考え、複数の人間の時間を調整して複数の人間で演奏するのが苦痛だった。もちろん複数の人間がいることで生まれる楽しさもある。自分からじゃ出てこないフレーズや展開、音。

 

ひとりで作ることができる音楽もあるし、ひとりバンド(作曲とレコーディングにおいて)とうのもある。聴く分には断然バンドサウンドが好きだ。だけど合う合わないでいえばやっぱりどこまでもひとりで作るのが合っているんだと思う。編集者云々の話はこの際置いておいて。

 

本を読みました、本を買いました、小説好きです。だなんて感想をもらう機会があった。たまたまポジティヴな意見をもらったというのもあるし、面と向かってはなかなかネガティヴな意見を言わないというのもあるけど、ともかく嬉しかった。作者=自分がいて、作品があって、そこにさらに読者=他者がいるんだなって、当たり前なんだけどとてもすごいことだった。読者がいるのが当たり前という意味じゃなくて。

 

そういうことが自分に影響することがたぶんある。それを弱さと捉えるかは分からないけど、自分ひとりで作るのは前提として、プラス、なんだかそういうものがあるんだなってなんとなく思った。そしてそれは、他人にも伝えていきたいなって。

 

そういう話。

 

 

少女幻想譚 (隙間社電書)

少女幻想譚 (隙間社電書)

 

 



 

 

 

書くときに流す音楽

ってどうなんでしょ。いや少し前までは書いてるときはなにも聴かない派、というよりなにか聴いてるときは何も書けない派だったんだけど、ここのところ短い時間でしかもあまり静かでない場所で書くことばかりのためか音楽を流しながら書くようになってきた。

 

とはいっても日本語の歌詞が入っていたらアウトで、どうしてもインストか洋楽になってしまう。少し前まで書いていた『49パラグラフにも及ぶリロの素晴らしい人生』という小説ではMONO & World's End Girlfriendというバンドというか企画のインストをひたすら聴いてました。あ、『少年Aと少女Bの死体C』という短編を書いてるときもだ。

 

Palmless Prayer / Mass Murder Refrain

Palmless Prayer / Mass Murder Refrain

  • MONO & World's End Girlfriend
  • ロック
  • ¥1500

 

5曲しか入っていないんだけど74分あって、轟音アンド静謐っていう感じでとても集中できる。ボリュームを上げると周りの雑音から隔離される。で、新作でもこれにしようと思ったらどうもノリが違う。

 

今は『方舟事件(仮)』という小説を書いているんだけど、人生の中で絶対書くことないなと思っていたミステリっぽい感じになってきて、ヴァイオレンスが足りないなって。なので出たばかりのお賃金をつぎ込んで買っちゃった。

No Time to Bleed

No Time to Bleed

  • スーサイド・サイレンス
  • メタル
  • ¥1600

 

通常はこういううるさい系の曲って邪魔にならんだけど、彼らの曲はひたすらに音圧が流れてくる感じで不思議と執筆の邪魔にならない。

 

そんな感じで新作、プロットというか設計図はほとんど完成。ラストはあえて空白にしてるけど。ぜんぶびっちり決めちゃうとそこで満足しちゃって、あと書いてて面白くなくなっちゃう。今は手書きで設計図書いて、明日からはもう一冊ノート開いて二画面よろしく書いてく予定。

 

なんの話してたんだっけ。

 

 

SF雑誌オルタニア vol.2 [Locked]edited by Yoshie Yamada

SF雑誌オルタニア vol.2 [Locked]edited by Yoshie Yamada

  • 作者: 茶屋休石,進常椀富,波野發作,伊藤なむあひ,淡波亮作,米田淳一,山田佳江
  • 出版社/メーカー: 電子出版アシストセンター
  • 発売日: 2016/12/15
  • メディア: Kindle
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思考の構築

前に書いた小説を読み返して、自分はどういうつもりでそれを書いたんだろうと悩むことがよくある。今書いている連作もそうだ。

 

例えば『オルタニアvol.1 現実以外』の載せた『アルミ缶のうえに』。この前読んでみたら自分で驚く部分とか不明な部分が結構な箇所あって、どうしてこういうことが起こるのかを考えてみた。

 

普段の思考は1段目なんだと思う。それを地面(何も考えていない頭)の上にポン、と置く。いらなくなったらどかす。安定してそうならその上に次の思考を乗せる。バランスがあるので1段目より面積の狭いものを乗せる。1段目と2段目は凹凸みたいのでくっついてる。

 

そうやって塔みたいに段々と重ねていく。上に行けば行くほど、下がないと乗せられないなんかややこしい変な形のものが乗っていく。それはいきなり1段目に置いてもすぐ転がったりして安定しないものだ。

 

そうやって完成した塔は完成するが完成するとその塔は自分で崩す。次の塔を建てるのに邪魔だから。土地はそんなにないのだ。

 

しばらくして違う塔を使っているときにふと前の塔のかけらが目に入る。上の方の部分が地面に転がっている。変な形で、とても使い物にならないように見える。

 

多分そういうことなんだろうなって、頑張って考えてみたけど本当かどうかは知らない。

 

 

SF雑誌オルタニア vol.1 [現実以外]edited by Sukima-sha

SF雑誌オルタニア vol.1 [現実以外]edited by Sukima-sha

  • 作者: 大滝瓶太,米田淳一,ろす,淡波亮作,波野發作,伊藤なむあひ
  • 出版社/メーカー: 電子出版アシストセンター
  • 発売日: 2016/10/27
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