王様の耳はパンのミミ

伊藤なむあひの小説とか創作に関するあれです

ウェルカム トゥ アンダーグ

ラウンド

 

ども……ゴールデンウイーク初日にこんなブログ見てるやついませんよね……

 

じゃなくて。

 

やー、おりーりーを書き終えて、自分のなかでマックスPOPなやつは書き終えたかなっていう感じです。軽くて、ポップで、楽しいやつ。早いけどまた一区切りというか、じゃあ次!っていう気持ちが結構ある。

 

柚葉さんの柚葉通信にも取り上げてもらったんだけど、これは読んでいて「このひと僕よりも僕の書いたやつのことわかってるんじゃないか?」っていう不思議な気持ちになった。

 

伊藤なむあひさんへの妄想 - 柚葉通言

 

実のところ次のやつはもう書き終わってるんだけど、なんか納得いってない。死体ランド、おりーりーに続く3部作のラストなんだけど、前2作が意味とかテーマからできるだけ遠ざかろうとしているのに対して、もう逃げられないというか、逃げるのはもう書き終わったよね?っていう気持ち。

 

それも書き終わるまで分からなくて、タイトルは『天国崩壊』っていうんだけど、あんまり軽くなくてポップでもないし、楽しさも控えめ。で、書き終えて、おりーりーを出して、そう、高橋源一郎さんの呪縛からようやく逃れられるかなっていう気がした。

 

彼の文章は(正確にいうと初期作品の文章は)、もうほんとうに理想の文章というか、意味なんてなくてもどの箇所を抜いて読んでいても楽しくて、ストーリーなんて関係なくて、くだらなくて、最高、やっぱり理想の文章だった。でもおりーりーで、自分のなかの一番それに近いものを書けた。書いていてほんとうに楽しかった。だから、次。

 

小説を書くのは、書き続けるのは、一作品ごとになにかを更新していかないと意味がないと思っている。なにか新しいことを、どんなに小さくてもひとつ取り入れる。少なくとも自分のなかのチャレンジがある。そうでこそ、楽しい。

 

あくまでも自分の小説観だし、書くことにのみで読む分にはあんまり関係ない。天国崩壊は春の新潮の新人賞に出したんだけど、結果を見るまでもない。リライトする。リライトして秋くらいに出す。掘り下げないといけない。楽しい文章の時間はおしまいだ。いやまた書くけどね。楽しく。でもそれは違う楽しさだ。

 

そんな感じ。またねー。

 

おりーりー鳥は実在します? (隙間社電書)

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