王様の耳はパンのミミ

伊藤なむあひの小説とか創作に関するあれです

東京死

体ランド、変換すると東京市タイランドと出ることで有名なやつが刊行されたよー。

 

初の長編、っていうか中編くらい?文字数にして約40,000字、原稿用紙換算で120枚くらい。春の文藝に応募したやつですね。正確にはまだ発表されてないんだけどとりあえず大賞は逃したようなのでフライング刊行しちゃった。どこで落ちたのかは10月上旬の文藝にて。

 

イデアのみはあって、とはいっても東京死体ランドってう言葉と東京湾に浮かんでるっていうことくらいで、元々は短編『少年Aと少女Bの死体C』のときに生まれた構想っぽい。

 

1ヶ月でわーっ!って書き上げたから、良い意味と悪い意味両方で粗かったり勢いがあるやつとなっていて、でもやっぱりかなりお気に入りの作品になったみたい。みたいっていうかお気に入り。

 

たぶんようやく長編の書き方?みたいのが掴めた気がするから嬉しいな。ようやく5,000字の壁を突破できた気分。オルタニアで強制的に季刊ペースで短編書いてたのも良かったんだと思う。いい筋トレになった。

 

以前は上にも書いたように5,000字の壁っていうのが自分の中にあって、何を書いても5,000字くらいで話が収束しちゃってたんだけど、当時はそれが自分にぴったりの字数だからだと思ってたんだけどたぶん違って、きっと筋力不足だったんだと思う。

 

正直なところ、ちょっとやっぱり地の分の書き方が特殊だと思っていて、あ、自分のね、それが早くに力尽きる原因のひとつでもあったんだと思う。理想の文章、どこを読んでもどこから読んでもそれ単体で面白い文章っていうのがある。

 

それを維持しながら長いものを書くのは相当にしんどくて、しんどいっていうかある程度以上の長さを書くと、文章が、意味を伝えるだけのものになるっていうのがネックで、それを乗り越えるのにかなり腐心した。

 

今回の『東京死体ランド』はそれを越えられた、と思う、はず。読んでみてね。愛してんぜ(?)。

 

東京死体ランド (隙間社電書)

東京死体ランド (隙間社電書)